あるトップ営業パーソンが営業で大切にしているのは「お客さまのお話を“心で”聴く」ことです。そのきっかけは、入社翌年に陥ったスランプでした。

「営業マンとして1年目も終わりが近づくと、だんだん目の前の目標ばかりを気にするようになりました。そうなると、業績はどんどん下向きになり、焦ってさらに自分を見失っていきました。事態を打破するため、私がどのように商談しているかを先輩に見てもらったところ、『対話すべきところが、聞き取り調査になっている』と指摘されたんです。お客さまから様々なファクトやデータをお聞きするにしても、それがどうしてそうなのか、最終的にはどうされたいのか。本来は付随する想いも聞かなければいけなかったのに、日々の焦りと不安のなかで、いつしかそれができなくなっていたのです」

お客さまのヒストリーやその背景や価値観を率直に語っていただける、血の通った関係をつくる。そのために心がけたのが、「お客さまのお話を“心で”聴く」ことでした。「心で聴く」とは、「心のなかでお客さまの言葉を反芻し、自分なりに仮説を立てて、その言葉の意味を咀嚼してみる」とか「セールスの次元を超えたスタンスで、お客さまの心と向き合う」と言ってもいいでしょう。

「お客さま一人ひとりが、人生のさまざまな場面で、ご自身の価値観によって何を決断し、どのようにして課題を乗り越えてきたのか。その方の物語をどれだけ聞かせていただけるか。お客さまの価値観に間近で向き合い、寄り添っていけるのか。それによって、お客さまとどんな関係が築けるのかが決まってくると思います。お客さまのお話に心から耳を傾け、ある意味ではセールスを超えた次元で向き合うことが大切かなと思っています。そういうスタンスでいれば、自分の提案内容にも『これで間違っていない!』という確信が生まれます。これができて初めて、お客さまと深い信頼関係を築けるのです」

This article is a sponsored article by
''.