少なくとも初対面で、マイナスの印象は持たれたくないもの。あるトップ営業パーソンは「どんなお客さまに会うかは自分でコントロールしきれませんが、できるだけ多くのお客さまに『感じの良い人だ』と思っていただける努力をして損はありませんよね」と言います。
「お客さまへの礼儀、表情。挨拶をきちんとすること、話をきちんとお聞きし、あいづちを打つこと。飲み物のいただきかた、早くもなく遅くもなくオンタイムに約束の時間に伺うこと、お客さまの自宅に伺うとしたら、靴の脱ぎ履き、敷居のまたぎ方、座布団にすぐに座らない・・・等々。しかし、カッコを付けたり、自分以上に大きく見せようとしたりするのは逆効果です。
今挙げたような点で至らないことが少しでもあると、商品がよくても、全体の印象が悪くなってしまうんですよね」。
物の価値は変わらないのに、営業パーソンの立ち居振る舞いが全体の価値をおとしめることになると言います。
「営業とは結局『人間力』が決め手なんです」と彼は言います。ただし「人間力」とは抽象的であいまいな概念ではないそうです。
「人と相対する上でどのようにふるまうか、どのような所作を選ぶかは今までの人生の集大成ともいえます。それがお客さまの心を動かし、納得につながります。何かノウハウを身につけたら売れるというものではなく、その人がそれまでの人生をどう生き、人生で培ってきたものが大事なんです」と彼は説明します。
ただ同時に「聖人君子になれということではない」とも断ります。
「私だって聖人君子ではないですよ。ただ営業パーソンは、どこでお客さまに見られているかわからない、どの瞬間を判断されるかわからないから、自分の『平生』がお客さまとお会いするときに現れる、と考えて気を付けた方が良いんです。自分の日常に心を配ること。それが自分の『人間力』を伸ばすトレーニングだと思います」。

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